ご飯やパン、麺などの主食に含まれる炭水化物は、人が活動するエネルギーを得るために必要不可欠な栄養です。
しかし糖質のかたまりでもある炭水化物は、食べすぎると余分なエネルギーを次々と脂肪として蓄えてしまいます。
糖質制限ダイエットは、炭水化物を始めとした糖質を食べない事で取り込むエネルギーを減らし、痩せようとするダイエットです。
ですが、炭水化物を減らすとどうにも腹持ちが悪く、お腹いっぱいにならない気がしますよね。
実は、炭水化物の中には太りやすい炭水化物と、しっかり食べても太りにくい炭水化物があるんです。
太りにくい炭水化物とはどういう物なのか、どうしてそれらは食べても太りにくいのか、一緒に学んでいきましょう。
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太りにくい炭水化物の例

太りにくい炭水化物の代表は、玄米や全粒粉、オートミールといった「固い」炭水化物です。
健康番組や本でよく登場し、なんとなく健康に良いことは知っていますが、なぜこれらが太りにくいのか分かりますか?
一度知れば「そりゃそうだ!」と思えるくらい納得の理由がそこにはありました。
ポイントは食物繊維の量です。
食物繊維が豊富な炭水化物は太りにくい!
そもそも炭水化物とは何なのかというと、糖質と食物繊維の総称です。
カップ麺などの成分表示を見てみると、炭水化物のg数が糖質と食物繊維のg数の合計と一致してるのが分かると思います。つまり、
炭水化物=糖質+食物繊維
という式が成り立ちます。
玄米などの太りにくい炭水化物は、白米や白パンに比べて食物繊維の量が多いです。

日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、100gの玄米に含まれる食物繊維が1.4gなのに対して、精米した白米にはわずが0.3gしか入っていません。
その差なんと約5倍です。
ではなぜ、食物繊維の量が多いと太りにくいのでしょうか?
ここからは、糖質と食物繊維がそれぞれ体内でどのように働くのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
糖質が脂肪になるまでの流れ
食べ物から摂取した糖質は、腸に届くまでにグルコースに分解され、吸収されます。
吸収されたグルコースは血液の中を通って運ばれ、脳など全身でエネルギーとして使われます。

この時血糖値が上昇しますが、血糖値が高くなりすぎると動脈硬化の原因になったりするので、インスリンというホルモンが働いてグルコースを血液の中から全身の細胞内へと移そうとします。
この際特にたくさん貯蓄してくれるのが筋肉と肝臓で、細かく分解されていたグルコースをグリコーゲンという塊に変えて取り込んでくれます。

しかし筋肉や肝臓で処理できる量には限界があり、急激に大量のグルコースが来てしまうと、インスリンは過剰な分のグルコースを脂肪組織へと運んで脂肪として蓄えさせてしまいます。
こうして人は太っていくのです。
太る仕組みが分かると、太らないための対策も大まかに見えてきますね。つまり、
- 摂取する糖質の量を減らす
- 血糖値が急上昇しないようにゆっくりと食べる
- 腸でのグルコースの吸収を遅くする
こうしたことができれば、糖質による肥満を抑えることができるはずです。
そして、これらの実現に大きく役立ってくれるものこそが食物繊維なのです。
食物繊維は消化されない上に糖質の吸収も抑える
食物繊維は人が持つ酵素では消化できない難消化性多糖類です。
そのため小腸で吸収されず、そのまま大腸まで届きます。
大腸に到達した食物繊維は水を吸って膨らみ、満腹感を与えてくれます。
さらに、水を吸ってゲル状になった食物繊維は腸内にある糖質や脂質をからめ取り、吸収を遅くしてくれます。

その他にも、腸内細菌のエサになって腸内環境を整えてくれたり、便通をうながしてくれたりと、嬉しい作用が満載です。
また、食物繊維が多く含まれている食材は固いものが多く、噛む回数が多くなるので、自然と食べる早さがゆっくりになるという効果もあります。
- 噛む回数が増えて食事がゆっくりになる
- 腸内で膨らんで満腹感を得られる
- 糖質や脂質の吸収を遅くする
- 腸内環境を整える
- 便通をうながす
栄養素としては吸収されないのにこれだけのメリットがある食物繊維は本当にすごいですよね。
食物繊維をたくさん摂れば、食事の量も少なくて済むし、糖質の吸収がゆっくりになるので血糖値の急上昇を抑える事ができます。
結果、太りにくくなるという事です。
食物繊維が多い炭水化物に置き換えて健康的に痩せよう
太りにくい炭水化物の正体は食物繊維がたくさん含まれている炭水化物の事でした。
糖質制限をしようとしていきなり炭水化物をごっそり抜いてしまうと、体内のエネルギーが足りなくて日中ちからが入らないし、ストレスも溜ってしまいます。
糖質自体は人が生きる上で必要な栄養なので、無くすのではなく、より健康的な玄米や全粒粉に置き換えるようにしましょう。
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