ダイエットは急激な減量よりも、長い目線で少しずつ減量していく方が健康にも良くおすすめです。
しかし、写真を撮る機会が多い春先や、水着を着るようになる夏直前など、一時的でも良いから急いで痩せたい!という場面はどうしてもあります。
では、短期間である程度まで痩せたい場合、食事によるダイエットと運動によるダイエットではどちらの方がより効果的なのでしょうか?
カロリーの消費量などを見ながら一緒に学んでいきましょう。
食事管理の方が楽にダイエットできる
結論から言うと、運動よりも食事管理の方がより楽にダイエットできます。
ではどうして、運動よりも食事管理の方が楽なのでしょうか?
人が痩せるためには、エネルギーの摂取量をエネルギーの消費量より少なくしなければなりません。
食事によるカロリーの摂取量と、運動によるカロリー消費量を見比べて見れば、その理由は一目瞭然です。
食事の置き換えは簡単
例えば、マクドナルドのセットメニューを食べる場合を考えてみましょう。
メインにビッグマック(525kcal)、サイドメニューにポテトのMサイズ(410kcal)、ドリンクにコーラのMサイズ(140kcal)を選んだ場合、総摂取カロリーは1,075kcalです。
これは、農林水産省が推奨している成人男性の1日の摂取カロリー(2,200kcal)の約半分になります。
あまり運動をしない女性の場合は推奨摂取カロリーが1700kcal位なので、なんとこの1食で1日の約63%のカロリーをとることになりますね。
そこでこのセットを、メインをチーズバーガー(307kcal)、サイドをヨーグルト(59kcal)、ドリンクを爽健美茶のMサイズ(0kcal)に置き換えると、総摂取カロリーは366kcalとなり、なんと700kcal以上の削減ができます。

同じマクドナルドでも、メニューをちょっと置き換えるだけで、簡単に大量の摂取カロリーを削減する事が出来るのです。
今では公式サイトですぐに成分表を調べられるので、カロリー計算も簡単になりましたね。
1食の置き換え≒数時間の運動
では、これと同じ位のカロリーを運動で消費するためには、どのくらい運動すれば良いのでしょうか?
運動や生活による消費カロリーの計算には、メッツ(MET : metabolic equivalent)という指標を使います。
メッツとは運動によるエネルギー消費量が、座って安静にしているときの何倍に相当するかを表した値です。
消費カロリーは、このメッツを使って次の式で表せます。
消費カロリー(kcal)=メッツ×体重(kg)×運動時間(h)×1.05
これによると、体重60kgの人が700kcalを消費するには、ジョギング(メッツ=7)で1時間半以上が必要だということが分かります。
日頃運動をしていない人がいきなり1時間半以上もジョギングをするのはかなりキツいですね。
これがお散歩(メッツ=3.5)になると、3時間以上歩かないといけません。
その他、実際の計算にはこちらのサイトが便利です↓

もちろんこの運動量がキツイと思うかどうかは、その人の生活環境によって異なります。
もしかしたら無意識の内にこのくらいの運動はこなしているかもしれません。
家事だって結構な重労働ですからね。
とはいえ、何時間も運動するよりは食事を置き換えた方が簡単なのは、言うまでもないでしょう。
体脂肪はそう簡単には減らない
そもそも体に付いている脂肪は、そう簡単には減らないようにできています。
脂肪は人が活動するためのエネルギーを蓄えている保管庫です。
それがちょっとダイエットしただけでゴリゴリ減るようなら、人はすぐにエネルギー不足になってしまいます。
短期間の一時的なダイエットの場合、減っているのは主に水分やたんぱく質、そして筋肉です。
つまり短期間のダイエットでは、今ある脂肪を減らしているというよりも、新たに体に付く脂肪を少なくしているということになりますね。
筋肉が減ると基礎代謝を始めとしたカロリー消費量も減ってしまうので、この後はダイエットしても中々体重が減らない停滞期に突入します。
運動で脂肪を減らすなら、どうしても長期的な視点が必要なのです。

もちろん食事管理+運動の方がより効果的。でも…
今回は食事管理と運動のどちらの方が簡単か?というテーマでしたので、食事管理の方が簡単だというお話をしましたが、当然ながら食事管理と運動の両方を行った方がより効果的です。
しかし、いきなり生活をストイックにしてしまうとなかなか長続きしませんよね。
むしろ「今日は頑張ったから自分へのご褒美にケーキを食べよう」なんてサボる理由を与えてしまいかねません。
しかも、中途半端に体重が減った体は太りやすい体になっており、リバウンドしやすくなっています。
そんなことになるくらいなら、より簡単にできる食事管理から手を出し、まずはカロリー計算などに慣れて自然に出来るようになりましょう。
そうすれば、目的のイベントが終わった後もそのまま太りにくい生活を続けることが出来ますよ。