「ダイエットの基本は消費カロリー>摂取カロリー」というのは有名な言葉です。
もちろんこれもシンプルで良いのですが、では、具体的には1日に何kcalのカロリー差を作れたら何gの体脂肪を減らせるのでしょうか?
これが分かれば、1日にどれくらい消費カロリーと摂取カロリーの差をつければ良いのか分かりやすいですし、今の脂肪を落とすためには何ヶ月くらいかかるのかといった事も分かりやすくなります。
という訳で今回は、現在の体脂肪率から減らすべき脂肪の量を計算し、その脂肪を無くすためには1日に何kcalのカロリー差をつければ良いのかといった事を計算で出してみたいと思います。
もちろん、人間の体はそんなに単純ではないので、バッチリ計算通りになるというわけではないですが、ある程度の指標ができればモチベーションも上がってダイエットが続けやすくなりますよ。
減らすべき体脂肪量を計算
まず最初に、現在の体脂肪率から減らすべき脂肪の量を計算しましょう。
体脂肪率とは、体重に対する脂肪の重さの割合です。
例えば体重が70kgで体脂肪率が40%の場合、70×0.4=28kg が脂肪の重さとなります。
一般的に健康だとされる体脂肪率は、男性の場合10~19%、女性の場合20~29%です。
では、仮に体脂肪率25%の女性を理想として考えてみましょう。
体重70kgで体脂肪率40%の女性の場合、脂肪が28kg、それ以外が42kgです。
脂肪以外の42kgをそのままに、体脂肪率を25%まで減らしてみます。
体脂肪率 = 脂肪の重さ/体重
なので、脂肪の重さを●kgとすると、
0.25 = ●/(42+●)
となり、計算すると●=14
つまり、体重が56kg、そのうち脂肪が14kgが理想となります。
よって、減らすべき脂肪は全部で14kgあると分かるのです。

ご自身の今の体脂肪率を知りたい時は、体脂肪測定の機能が付いた体重計を使うと簡単に体脂肪率を知ることができますよ。
それを元に、ぜひご自身の理想的な体重と減らすべき脂肪の量を求めてみてください。
1日あたりの目標カロリー差を計算
それではいよいよ、この14kgの脂肪を減らすために、1日あたり何kcalのカロリー差を作っていけば良いか計算していきましょう。
体に付いている脂肪を無くすためには、1kgあたり約7200kcalの消費が必要です。
もう一度言います...1kgあたり7200kcalです。
14kgの脂肪だと全部で100,800kcal、なんと10万kcalオーバーです。
ダイエットしても簡単に脂肪が減らない理由が分かりましたね。
しかし逆に言えば、ダイエットがうまくいかないからといって気に病む必要はない、ということです。
脂肪は人が生きていくために必要なエネルギータンクなので、そもそも減りにくいようにできています。
ダイエットでは慌てずに、何ヶ月もかけてゆっくりゆっくりと脂肪を落としていくものです。
それでは計算に戻りましょう。
脂肪14kg分の100,800kcalを30日で割ると、1日あたり3360kcal..無理ですね。
同じように割っていくと2ヶ月で1680kcal、3ヶ月で1120kcal、4ヶ月で840kcal...
そして8ヶ月で1日あたり420kcalとなり、ようやく現実的な数字になってきました。
この420kcalという数字は、消費カロリーと摂取カロリーの差です。
成人女性の1日の消費カロリーはおおよそ2000kcalなので、食べ物で摂る摂取カロリーを1600kcal程度に抑えれば、8ヶ月くらいで14kgの脂肪を落とすことができる、ということになりますね。

まとめ
という訳で、減らずべき脂肪の量を体脂肪量から求める方法と、その脂肪を無くすために何ヶ月かかるか計算する方法をご紹介しました。
- 現在の体脂肪率から脂肪の重さと脂肪以外の重さを計算する
- 「体脂肪率 = 脂肪の重さ/体重」の式から減らすべき脂肪の重さを計算する
- 1kgあたり7200kcalをかけて脂肪を無くすために必要な総カロリーを計算する
- 総カロリーを日数で割ってみて、1日あたりカロリー差が無理のない値になるには何ヶ月かかるか調べる
最初にも言いましたが、人間の体はそこまで単純ではないので、バッチリ計算通りに脂肪が無くなるわけではありません。
その人の筋肉量や摂取する栄養素などによっても結果は前後するでしょう。
しかし、ある程度の目安が分かっていればそれに向かって努力するモチベーションも続きますし、成果を焦ってストレスを抱えてしまうことも無くなります。
ダイエットを始めようと思ったら、まずは今回のようにざっくりと計算してみて、何ヶ月くらいかかるのか想像してみてくださいね。